« 押し花&カリグラフィーセミナー(1) | トップページ | 出来ました。 »

2005年10月20日 (木)

モーリス・ユトリロ展

10-20yutoriro 押し花研修が終了してから横浜まで足を伸ばし、タカシマヤで開催されているユトリロ展を観てきました。

ユトリロは以前から好きな画家でしたが、「パリの白い街並みがお洒落」というぐらいの認識しかありませんでした。

今回はユトリロの生涯がわかりやすく解説されており、「モンマニー時代」「白の時代」「色彩の時代」という3つの区分にしたがって、80点もの作品を観ることができました。それによって彼の絵に対するイメージがずいぶんと変わったような気がします。

父を知らず、母からも愛情を受けられずに育ったユトリロ。彼の母ヴァラドンは奔放で、シャヴァンヌ、ルノワール、ロートレック、エリック・サティなど、様々な著名な芸術家たちと恋愛関係にあったと言われています。

母から邪魔にされた彼は、祖母のもとに預けられて育ちますが、その祖母が幼い頃からぶどう酒を飲ませたおかげで、若いときからアルコール依存症になってしまいます。その治療のために医者から絵を描く事を勧められたのが、画家としての始まりでした。精神病院への入退院を繰り返しながら絵を描くうちに、彼の絵は世間に認められ、高い値段で売れるようになります。

そこに目を付けたのがヴァラドンと結婚した継父。ユトリロはまさに「貨幣鋳造機のごとく」絵を描かされ、母と継父はそれによって贅沢三昧だったと言われています。

結婚してからは妻が強力なマネージャーとなり、またまたユトリロの絵によって贅沢三昧。彼は自分の絵の価値をほとんど知るところなく、1杯の安いワインにありつきたいがために絵を描き続けたそうです。

才能を持って生まれてくることが、必ずしも本人の幸せにつながるとは限らない・・・・悲しいことですね。

あの白くて美しい漆喰壁は、母の愛をもとめ続けたユトリロの孤独な心であり、その詩情が今も人々を魅了するのでしょう。

|

« 押し花&カリグラフィーセミナー(1) | トップページ | 出来ました。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/112372/6496755

この記事へのトラックバック一覧です: モーリス・ユトリロ展:

« 押し花&カリグラフィーセミナー(1) | トップページ | 出来ました。 »